naiの日記

ソフトウェアエンジニアから放射線科診断医にジョブチェンジしました。趣味のことを書きます。

RPG041『プロバビリティ・シー』 ノーセーブクリア

2007年にリリースされたフリーゲーム『プロバビリティ・シー』のノーセーブクリアを達成しました。

どんなゲーム?

RPG041『プロバビリティ・シー』は、2007年にステッパーズ・ストップのポーンさんが作成されたゲームです。この世のすべてを「剣」が支配するという世界観で、プレイヤーは最大8本の剣を駆使しながら次々現れる敵と戦っていきます。セーブ・回復・階層の移動といった行動まで剣を消費して行う必要があり、8本の剣の配分が重要になります。また、倒した敵からは所持していた剣を1本奪えるため、深層に行けば行くほど相手も手強くなるがその分強い剣を入手できる可能性が高いというバランスも魅力的です。

ゲーム本体はこちらからダウンロードできます: ステッパーズ・ストップ>自作ゲーム - 2007年

Wikiでも「ステスト産RPGの中でも、屈指の運ゲーぶりを誇る一作。」と評されている通り、このゲームは遭遇する敵の構成や行動をはじめ運要素が極めて高く、通常はセーブ&ロードを繰り返して良い結果が得られるまでやり直すといった攻略法を取ることになります。今回はそれを禁止し、綿密な計画のうえノーセーブクリアを達成しました。

以下、ゲームのネタバレを含みます。

大まかな流れ

おおむね以下の順序での攻略を目指します。

  1. 深度1でジフを入手。
  2. 深度4で想月を入手。
  3. 深度3でストロベリーを入手。
  4. 深度5でマリリリン×3を入手。
  5. 深度5でテネシーを入手し、マリリリンを1つ解呪。
  6. 深度6でドライマンを入手し、マリリリンを1つ解呪。
  7. 深度8で最強剣を倒す(ゲームクリア)か、草薙を入手(実質ゲームクリア)。

以下順番に解説していきます。

ジフを入手

「ジフ」<銘> ☆ 命中+10 能力:セーブコンソール

草原に仇なす愚か者はすべからく死すべし。

最初に初期装備を選びますが、三河屋があって呪い装備(縛鎖刀やマリリン)がなければ何でも良いです。

まずは肩慣らしに深度1のジフを倒しに行きます。深度0で戦闘を繰り返し階段剣闘剣を入手。手札を調整したのち、階段剣→決闘剣でボスと遭遇しクリティカル一撃で仕留めます。できるだけ異なる種類の命中率の剣を所持するようにすると調整しやすいでしょう。

ジフ入手後は深度1で刀などを狙っても良いですが、遅かれ早かれ深度0に戻り次の想月入手に向けて準備をすることになります。

想月を入手

「想月」<銘> ☆ 命中+12 能力:乱れ想月

オモヅキ。地味を絵に描いたようなフォルム。強さも控えめ。

深度0で階段剣×4と決闘剣を集め、手札を調整したのち階段剣×4→決闘剣と使用し一気に深度4の想月を討伐しに行きます。☆付き命中+12と高い数値に加え、始動能力の乱れ想月は相手の最大HP÷3(切り上げ)のダメージを与えるという優れものです。

最初は階段剣×5と決闘剣を準備し、想月取得後はすぐに深度5に降りて探索する(マリリリン狙い)というチャートを作成していました。実は今回のノーセーブクリアもこのようにして想月の次にマリリリンを入手したのちに達成しています。しかしその後の調査で、このようにして仮に首尾よくマリリリンを入手できたとしても、ドライマンやテネシーを入手できない場合は剣構成の身動きが取れなくなり結局詰まりやすいということがわかったため、以下に示すようにもう少し低層で準備をした方が良いと思います。

ストロベリーを入手

「ストロベリー」<銘> ☆ 命中+15 能力:スナップ

ひっ、ひっ、ちぇすと、ひっ、ひっ、ちぇすと!

ストロベリーは深度3のボスで、命中86、HP4と想月とは比べ物にならない高い能力値を誇っています。しかしこちらには既に想月があるので、クリティカル+乱れ想月でほとんど運に頼らず討伐可能です。深度0で階段剣×3と決闘剣を揃えたのち、いつも通り手札を調整してから深度3まで降りて撃破しましょう。

想月を消費してまでストロベリーの確保が必要なのは、今後テネシーの撃破にストロベリーがどうしても必要だからです。ジフ+想月+マリリリン×3では命中率が97%にしかならず、100%にはたった3%足りないだけですがこれだけでテネシーの撃破はかなり難しくなります。ジフ+ストロベリー+マリリリン×3なら命中率はちょうど100%に届き、テネシーの撃破は準備さえすれば容易になります。またテネシーを取得しない場合でも、☆付き命中+15は大変優秀ですので取って損はないでしょう。

なおストロベリー取得後に想月を再度取得する必要はありません。単純に階段剣集めや手札調整が大変なのと、命中率100%さえ確保できれば想月は雑魚なので後から倒しに戻ってくるでも良いからです。

マリリリン×3を入手

「マリリリン」<呪> 命中+25 能力:なし

剣師の全身にはびこり潜む苔状の剣。

いよいよ今後の主力であるマリリリンの取得に乗り出します。現状の剣の構成はストロベリー、ジフ、三河屋、その他×5となっているはずです。その他×5を全て階段剣で埋め、手札5枚に70以上(ストロベリー+ジフ+三河屋の命中30%でもヒットが出る)のカードができるだけ多くなるように深度0で調整したのち、階段剣×5を一気に使って深度5まで駆け下ります。

手札の調整がうまく行っていれば、マリリリン自体はまずまずの確率で入手できると思います(たまに初手でテネシーと遭遇したりして泣きたくなりますが……)。ここでマリリリンを3本確保します。これで命中は100%となり、以降はこちらのミスは一切なくなります。ノーセーブクリアの攻略の中でも嬉しい瞬間です。

ここから先はかなりアドリブ要素が多くなります。基本的には深度5をうろつきながら深度6以降へ向かうチャンスを伺うのですが、深度2~6の階層では悪名高きピストルのショットでダメージを受ける機会が多くなります。敵がドロップした薬草剣や宿泊剣は優先的に確保しつつ、やばいと思ったら早めに撤退するのも手です。特に回復が尽きてHPが1になったらピストルの出現しない深度1まで全力で逃げましょう。

テネシーを入手

テネシー」<銘> ☆ 命中+20 能力:ヴィシャスキッス

きみを殺すぼくの手管を誰にも知られないためにきみを殺すよ。

深度6でくさり鎌を入手し、さらにピストル、決闘剣を所持している場合、つまり以下のような剣の構成になっている場合、深度5でテネシーの撃破が可能です。

ストロベリー、ジフ、マリリリン×3、くさり鎌、ピストル、決闘剣

深度5で決闘剣を使ってテネシーを呼び出し、相手がレッドソードを用いて出てきた0のカードをくさり鎌で奪い、2枚目の0のカードをピストルで消費させ、クリティカルで撃破します。ストロベリー+ジフ+マリリリン3でこちらの命中が100%になっているからこそ成立する戦法です。

テネシーは☆付き命中+20と極めて優秀です。始動能力としてヴィシャスキッスもありますが、再入手がかなり面倒なのでよほどの緊急時でない限り使用せずにホールドすることをお勧めします。また、テネシーを入手する隠れたメリットとして以降テネシーとエンカウントしなくなるという効果も地味に嬉しいです。くさり鎌等の対策がないときにエンカウントするとかなりきついですからね……。

テネシーを無事入手できたら教会剣を用いてマリリリンは1つ解呪したいところです。テネシー+ストロベリー+ジフ+マリリリン×2で命中95%を確保可能です。

なお、決闘剣がなかなかドロップしない場合など、テネシーより先にドライマンを倒せることもよくあります。この辺まで来ると定型的な攻略法はほぼ無いのでドロップに応じて柔軟に対応してください。

余談ですがテネシーの台詞「きみを殺すぼくの手管を誰にも知られないためにきみを殺すよ。」は最高にクールだと思います。このゲームを初めてプレイしたのは高校生の頃でしたがこの台詞に一発で魅了されました。それで14年後もこうやってこのゲームをプレイしているのかもしれません。

ドライマンを入手

「ドライマン」 <銘> <呪> 命中+36 能力:なし

自らを生かす足場を破壊する大愚。人はいつから草原の敵になった!

ドライマンは深度6のボスですが、深度5のテネシーと比べてもだいぶマシな印象です。深度6でうろついていたら意図せずエンカウントしたがそのまま倒せてしまったということも多いです。ショット耐性はないのでピストルを撃ち込むか、想月がもしあれば使ってしまっても良いでしょう。

剣は呪われていますが命中+36とこちらも大変優秀です。無事ドライマンを入手できたらマリリリンをもう1つ解呪しましょう。ドライマン+マリリリン+テネシー+(ストロベリーor想月orジフorバイヨネット)×2で☆3命中100になります。

終戦に向けた準備

長い間準備大変お疲れさまでした。いよいよラスボスの最強剣討伐に向けた最終調整を行っていきます。まずこの時点でマリリリンを2つ以上持っている場合は1つを残して解呪しておきます。教会剣は深度3以降の雑魚敵がたまにドロップするほか、深度2のネームド剣師であるキルヒムが確定でドロップします。それと並行して、深度4に再訪して想月をもう一度入手しておきます。これで手持ちは以下のようになるはずです。

ドライマン+マリリリン+テネシー+ストロベリー+想月+その他×3 ☆3命中100+α

その他の部分は☆付き武器で埋めてHPを高くしたり、回復やピストル・くさり鎌等臨機応変に変えていくと良いでしょう。ここまで来ると剣の空きに余裕ができてかなり安定します。

その後は階段剣のドロップを狙って雑魚敵を倒しつつ深度8まで降りていきます。例によってピストルやバイヨネットのショットには最大限注意しましょう。手札の次のカードがハイヒットやクリティカルの状態ならショットは打ち落とせるので、こちらもピストルを使ったりしてできるだけその状態を長く維持できると良いです。なお繰り返しになりますが、途中で回復が尽きてHPが1になったら深度1まで一目散に逃げましょう。ここまで来て雑魚敵からのショットで命を落とすわけにはいきません。

深度7からはピストルが出現しなくなり、代わりにバイヨネットが出現するようになります。最大HP1の敵からはショットを食らうことが絶対になくなるのでうまく利用できると良いです。ただし全体的に見ると、バイヨネットを複数持っている敵やマリリリンで固めて命中100になっている敵がしょっちゅう出てくるため厳しい戦いになります。また深度7のネームド剣師であるシャンヌイも厄介です。とにかくこれらの敵と遭遇しないことを祈りながら階段剣がドロップするのを待ちましょう。

深度8では階段剣を使用することで最強剣と戦うか、決闘剣orランダムエンカウントで草薙と戦うことができます。草薙はラスボスではないですが、始動能力の「アンダーワールド(無限始動型)」がアホみたいに強力なので取得できれば実質ゲームクリアです。戦い方も似たようなものなのでまとめて解説します。

最強剣or草薙の撃破

「最強剣」 <銘> ☆☆☆☆☆☆☆☆ 命中+100 能力:結界(無限始動型)

最強剣。

「草薙」 <銘> ☆ 命中+20 能力:アンダーワールド(無限始動型)

剣師たちが流した血をも分解吸収し、草原の緑化は止まらない。

終戦での手持ちは以下の通りです。

ドライマン+マリリリン+テネシー+ストロベリー+バイヨネット+想月+その他1~2 ☆4命中100

「その他」の部分は階段剣や決闘剣を使用して戦闘に入った場合は1本になります。劇薬草剣やくさり鎌を持っておくと良いと思います。ランダムエンカウントで「その他」を2本持った状態で草薙と戦うことができれば理想的ですがなかなか難しいです。

戦闘が始まったら、まずは自分と相手のカードをよく見て勝ち目がどれくらいあるか考え、勝ち目が薄そうなら逃げましょう。勝ち目が薄い状態で戦闘しても勝てずに剣を消耗してしまうどころか最悪死ぬ可能性まであります。ここまで来て一旦撤退するのは気が引けますが死ぬよりはましです。

勝ち目がある程度あると判断したら戦闘に入ります。まずは(相手がハイヒットやクリティカルでないことを確認して)乱れ想月を起動し、相手に3ダメージ(草薙の場合は2ダメージ)を与えます。相手は1ターン目で結界を張ってくるので開幕が唯一直接攻撃でダメージを与えられるタイミングになります。

その後はハイヒットやクリティカルを引けることを願いながら殴り合いです。相手にのみ良いカードが集中したらくさり鎌で奪いましょう。また、途中で勝ち目がないとわかったらできるだけ早く逃げましょう。決して漫然と「ファイト」ボタンをクリックせず、1ターンごとに勝ち目があるかどうかしっかり判断しましょう。運良くハイヒットやクリティカルを沢山引けて倒せたらゲームクリアです。お疲れさまでした!

なお、討伐したのが草薙の場合はまだゲームが終わりませんが、草薙の能力により階層の行き来がし放題になるため実質ゲームクリアです。その場合はまず深度2でキルヒムから教会剣を調達し、マリリリンを解呪してドライマン、草薙、テネシー、ストロベリー、バイヨネット、想月、その他×2(☆5命中100)という構成にします。その他にはレッドソード×2を入れるのが一番楽に勝てますが、手に入らない場合は保険のため煙幕剣や山吹記憶絵巻でもOKです。あとは深度0で好きなだけ手札を調整したのち、深度8まで一気に降りてボス戦に挑みます。この場合相手の手札も好きなだけ厳選することができるので楽勝だと思います。

テクニック・小ネタ

  • 山吹記憶絵巻は、戦闘中に使用した場合戦闘が終了します。つまり煙幕剣と同様の効果を発揮します。☆も付いているので意外と優秀です。
  • 三河屋やジフがバイヨネットの劣化であることは意外と忘れがちです。運良く早い段階で深度7まで行けたらこれらはバイヨネットで置き換えましょう。
  • <銘>付き武器を持っている場合、同名の敵とはエンカウントしなくなります。シャンヌイなんかはエンカウントするとかなり厄介なので、運良く倒せたらしばらくキープするのも良いかもしません。エンドレスジルバも敵のハイヒットやクリティカル潰しに有効です。

プレイレポート

上にも少し書いた通り、実際のプレイでは想月取得後ストロベリーをすっ飛ばしてマリリリン×3を入手しています。その後ストロベリー、ドライマンを入手し、深度7の斬子からなんとレア武器「森山の」を入手。

「森山の」 <銘> 命中+25 能力:灼熱剣

レア。元凶を忘れるほどに怒り狂った少女の熱、その一片。

「森山の」の能力「灼熱剣」は、自分の現在HPと同じダメージを敵に与える能力を持ちます。結局ドライマン、マリリリン、ストロベリー、想月、バイヨネット、劇薬草剣、森山の(、階段剣)という構成で最強剣と対決。初ターンに森山のをぶっ放し、途中運悪くクリティカルを食らうも劇薬草剣で回復しぎりぎりで勝てました。ちなみにこの構成だと劇薬草剣と森山のを消費した段階で命中が98%しかないため、やはり多少手間ではありますがテネシーは取っておいた方が良いと思います。

最後にひとつ注意事項ですが、『プロバビリティ・シー』を長いことプレイしていると肩こりが凄いことになります。プレイ中は案外気づかないものですが、翌日になって異常な肩こりと頭痛に悩まされました。プレイ中は姿勢に気をつけつつ、30分に一回は肩を回すなどの対策を行うと良いと思います。

以上、長くなりましたがお読みいただきありがとうございました。もし他の攻略法やノーセーブクリアのクリア報告がございましたら是非コメントをお願いします。